企業が資金調達を行う方法としては金融機関から融資を受ける方法があります。しかし金融機関から融資を受ける場合には企業の経営状態などについて審査が必要です。また融資額が高額な場合には融資が実行されるまでに時間がかかります。ファクタリングは売掛債権を専門業者に譲渡して資金を調達する方法です。
償還請求権がない場合には、売掛先の経営状態は審査されますが企業の経営状態が審査されることはありません。金融機関からの融資と比較すると迅速な資金調達を簡単に行うことができます。ファクタリングには2社間と3社間で行うものが存在します。2社間で債権譲渡を行う場合には企業と専門業者間で契約が締結されますが、売掛先は関与しません。
売掛先が企業に支払った売掛金は、さらに専門業者に支払われる仕組みです。2社間の契約では企業が倒産したり入金された売掛金を専門業者に支払わないリスクがあるので手数料は高くなります。また2社間の場合には企業の経営状態も審査されます。3社間ファクタリングの場合には企業と専門業者、売掛先が当事者になります。
償還請求権がなければ企業の経営状態が審査されることはありません。償還請求権とは売掛先が倒産した場合に企業に対して責任を追及する専門業者の権利です。2社間の契約では手数料が売掛債権の10％から30％、3社間では1％から5％とされます。償還請求権がない場合には売掛先が倒産しても企業が責任を問われることはありません。
しかし手数料が高くなるので注意が必要です。
